刀匠鍛冶の伝統を受け継ぐ山形の打刃物は、今から約650年ほど前、(西暦約1350年頃)に最上氏の始祖である斯波兼頼(しばかねより)が羽州管領として出羽国最上郡(山形周辺)に入部した折、召し抱えの鍛冶師たちを連れて来たのがはじまりと言われている。以来、各城主の厚い保護をうけ、武器や農具などを生産していた。明治以降は、主に鎌や鍬、鋏などの小農具を製造し、現在、山形打刃物工業組合の組織のもと、伝統の技と新しい技術を生かして高品質の刃物を生産し、用と美を兼ね備えた打刃物として高い評価を得ている。また山形鍛冶の特徴は自由鍛造という伝統的な手仕事による製法が現在も行われていることである。職人のきめ細かな仕事が映えるこの自由鍛造は山形の打刃物を特徴づけている。このため、単に打刃物ばかりでなく、さまざまなものへの展開に、その可能性を秘めている。