
新たなものづくりを進めるあたり、鍛冶本来の良さをいかに表現し伝えていくかということを検討した。
現代のものづくりが量産品、規格品を前提したものであり、打刃物と言えどもこの生産と消費のシステムに対応せざる得ない状況が一方であることから、個別的な製品展開ではなく、生活シーンに合わせた打刃物の展開とは何かを考えきた。
かつて鍛冶職人が生活全体を見て、あるいは利用者の要望に応えながらものをつくってきたことを認識し、
打刃物を使用する、その先の世界を含めて考えデザインしていくことが重要という視点に立った。この視点で考えると、鋏としてどのような鋏の姿があるのか、包丁にどのような使い手の気持ちがあるのかをイメージしていくとこれまでとは異なる姿がイメージが見えてきた。
これらの思いがインテリア盆栽プランターや銘入り包丁、鍛冶匠ランブルバッグ、新しい鎌の姿となった。プロジェクトでは幾つもの試作が繰り返され、本プロジェクトへの外部協力者との協議を重ねた。
包丁の木製柄は山形市の「伊藤建具製作所」の伊藤氏、盆栽は天童市の「盆栽のたけだ」の武田秀光氏、盆栽鉢は大石田町の陶芸家ブルーノ・ピーフル氏、バッグ類は山形市の「皮革工房とらんくるうむ」の宗片久弥氏の製作によるものである。